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祖父母から教育費を援助してもらうと贈与税は?子どもへの資金移動の基本

公開:2026年10月11日 更新:2026年10月11日
この記事で分かること
祖父母から教育費の援助を受けるとき、贈与税はどうなる?必要な都度使う場合と、子ども名義で貯蓄・運用する場合の違いを国税庁の情報から解説します。

祖父母から「教育費の足しに」とまとまったお金を受け取るとき、贈与税がかかるのか、子ども名義の口座に置いてよいのか、気になる方も多いでしょう。教育費として必要な都度受け取り、実際に使う場合と、将来に備えて資金を預けたり投資に回したりする場合では、税務上の扱いが異なることがあります。

この記事では国税庁の案内をもとに、教育費の援助を受けるときの基本と、こどもNISAなど長期運用を考える場合の確認点をまとめます。税法は個別事情で扱いが変わります。大きな金額の贈与や継続的な支援を予定する場合は、税務署や税理士などに確認してください。

祖父母から孫の教育費を援助する家族のイラスト
誰が、誰に、何の目的で資金を渡すかを家族で共有しておく

教育費の援助は「必要な都度使うか」が大切

国税庁は、扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産について、通常必要と認められる範囲で、必要な都度直接これらに充てられるものは贈与税がかからないと案内しています。ここでいう扶養義務者には、親や祖父母など一定の親族関係が含まれます。

一方、教育費という名目で受け取った金銭でも、預金として残したり、株式や投資信託などの購入資金に回したりした場合には、贈与税がかかることがあると国税庁は説明しています。つまり、「教育費としてもらった」と呼ぶだけで非課税になるわけではなく、受け取った時期、使い方、金額、家族の関係などが大切です。

資金の動き 確認のポイント
授業料や入学金の支払い前後に必要額を受け取る 実際の請求額や支払時期に対応しているか
まとまった額を先に受け取り、口座に長く置く 余った資金の扱い、贈与の時期や契約内容
子どもの資金として証券口座で運用する 教育費の非課税扱いではなく、贈与として確認

暦年課税の基礎控除は「受け取る人ごと」に年110万円

暦年課税では、1月1日から12月31日までに受け取った贈与の合計額をもとに税額を計算し、基礎控除110万円を差し引きます。国税庁によると、この110万円は贈与した人ごとではなく、受け取った人ごとの年間控除です。たとえば、子どもが祖父母の双方から贈与を受けても、それぞれに110万円ずつ控除されるわけではありません。

また、毎年贈与するつもりでも、初めから「今後10年間、毎年決まった額を渡す」と契約や約束をすると、毎年の贈与ではなく、契約時に定期的な給付を受ける権利を贈与されたと判断される場合があると国税庁は説明しています。年ごとの贈与を検討するなら、毎年の意思確認や記録を残し、形式だけの分割にしないことが重要です。

祖父母からの贈与を家族で記録し確認するイメージ
贈与した人、受け取った人、日付、金額、使い道を記録する

誰の資産として管理するかをはっきりさせる

子ども名義の口座を作っていても、親が通帳や印鑑を管理し、子ども本人が資金の存在を知らず、親の判断だけで自由に使っているような場合には、実質的に誰の資産なのかが問題になり得ます。口座の名義だけで結論を出さず、贈与の意思、資金の移動、管理、利用状況を整えておきましょう。

記録としては、贈与日と金額が分かる振込履歴、贈与の目的を書いた簡単な書面、教育機関からの請求書や領収書などが役立ちます。すべての家庭に同じ書類が必要という意味ではありませんが、あとから経緯を説明できるようにしておくと安心です。現金で受け取る場合も、受領日と用途をメモし、支払い記録を保管しておきましょう。

教育費の援助とこどもNISAは別の話として考える

2027年以降に予定されている未成年者向けNISAの制度を利用して子ども名義で資産形成する場合も、資金を誰から誰へ移すのかを整理する必要があります。祖父母から子どもへ資金を渡し、その資金で投資するなら、教育費の支払いに必要な都度受け取る資金とは別に、贈与としての扱いを確認しましょう。

NISAは運用益が非課税になる制度で、贈与税のルールをなくす制度ではありません。投資をすれば価格が下がることもあり、教育費として必要な年に評価額が元本を下回る可能性もあります。子どもの名義だからといって、教育費援助の非課税要件や贈与の記録を省けるわけではありません。

教育費として使う現金と長期運用する資金を分けるイラスト
数年以内に使う教育費と、値下がりを受け入れられる資金を区分する

教育資金の一括贈与制度は最新の期限と要件を確認

教育資金の一括贈与に関する非課税措置など、期限や要件が定められた特例を検討する場合は、過去の記事や金融機関の説明だけで判断せず、国税庁の最新情報で適用期限、対象となる教育費、金融機関での手続き、領収書の提出条件を確認してください。制度の名称が似ていても、通常の教育費援助や年間の贈与と要件は異なります。

特例を使うために専用口座を開設する場合は、手数料、資金を引き出せる条件、期限後の残額の扱いも含めて比較しましょう。利用可能額だけを見て選ぶと、使い切れない資金や手続き負担が残ることがあります。制度の期限は変更される場合があるため、ここでは特定の期限を固定して案内せず、申込み時点の公的情報を確認する方針とします。

家族で決めておきたいこと

決める項目 話し合う内容
援助する人・受け取る人 子ども本人か、親が受け取って支払うのか
目的と金額 どの学校費用に、いつ、いくら必要か
余った資金 返すのか、別の費用に使うのか、贈与として扱うのか
記録と管理 通帳、振込、契約や領収書を誰が保管するか

教育費の準備は、祖父母からの援助だけに頼らず、家計の貯蓄、奨学金、学資保険、必要に応じた投資などを合わせて考えられます。費用が必要な時期を整理したい場合は、教育費・家計シミュレーターを使い、教育資金の準備方法を比較する場合は準備方法の比較ページもご覧ください。

まとめ

教育費の援助は、必要な都度、実際の教育費に充てる場合と、将来資金としてまとまった額を受け取る場合で扱いが異なります。年間110万円の基礎控除も、贈与者ごとではなく受贈者ごとに考えます。子ども名義のNISAで運用する場合も、贈与税の確認は別に必要です。金額が大きい、毎年の支援を約束する、特例を利用するなどの場合は、実行前に最新の公的情報や専門家へ確認してください。

出典・確認日

情報確認日:2026年10月11日。税務上の取扱いは個別事情により異なる場合があります。

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